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和瓦葺き替え工事

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和瓦葺き替え工事

みなさん瓦の葺き替え工事といえば、今ある瓦を降ろして新しく瓦をのせかえるイメージだと思うのですが、いくら素晴らしい瓦を使ったとしても、下地処理などの施工方法が悪いとせっかく施工した瓦自体が台無しになると思います。

当社では、標準的な瓦葺き替え工事は
以下の5つの工程を行っています。

瓦葺き替え工事と言えば皆さん「5の瓦工事」だけだと思っておられると思うのですが、実は「2の木工事」と「3の板金工事」が一番大事なのです。

ここでは和瓦の屋根からFRP瓦への葺き替え工事の工程を「1.付帯工事」「2.木工事」「3.板金工事」「4.雨樋工事」「5.瓦工事」の順番に説明していきます。

こちらの写真は施工前の写真です。

和瓦葺き替え施工前の写真
和瓦葺き替え施工前の写真

まず1.付帯工事です。

現状の瓦を降ろします。瓦は一枚一枚剥がし下に落とさないように重ねていき、まとめてタワー(リフト付はしご)で下に降ろしていきます。そして土も降ろします。あと屋根に乗っている物(太陽光温水器、アンテナ)などを移動しながら施工します

土や細かな瓦などは、出来るだけ砂埃こりになって、回りに飛散しない様に注意を払いながら土嚢袋に入れて降ろします。

付帯工事:現状の和瓦を降ろします。
付帯工事:土や細かな瓦など飛散しない様に土嚢袋に入れて降ろします。

こちらの写真は、瓦も土もきれいに降ろし終わった所です。

近年は防水シートにルーフィングといわれる防水シートを使用する事がほとんどですが、この現場の屋根はトントンといわれる杉板を薄く割った板を使用していました。

瓦も土もきれいに降ろし終わった所
瓦も土もきれいに降ろし終わった所

次に2.木工事です。

FRP瓦は大判サイズ(幅1374.5mm×430mm)なので、下地を真っすぐにしないといけません。ですから桟木を打って下地調整を致します。 和瓦は一坪当たり土もあわせて約250kg位あるので、長年の間に瓦の重みで屋根全体がどうしても歪んでいるので、この下地調整が最も大事なのです。

ピンクの糸が見えていると思いますが、これでレベルを取っています。何故レベルを取って真っすぐにするかと言いますと、雨を一刻も早く雨樋に落としてやりたいからです。見栄えで下地調整をするのでは無く、歪んでいる屋根よりも真っすぐに整った屋根のほうが雨水は早く流れるからです。

一年でも長く施主様の屋根を良い状態で守って行くのも私たちの義務だと考えるから、下地調整にこだわるのです。

木工事:桟木を打って下地調整を致します。
木工事:桟木を打って下地調整を致します。

次に桟木の上に下地合板12mmを打っていきます。

そうすると写真を見ていただければ分かる通り、元々の屋根の野地板と下地合板の間に空気層が出来ます。この桟木工法の工事の一番のポイントは、この空気層を作る事なのです。

空気層について

何故、空気層を作るかと言いますと木造建築の家は呼吸をしているのです。当然下からの湿気などを逃がしてあげないと野地板を痛める原因にもなりますし、何よりも今地球温暖化などとよく言われますが、この空気層を作ることにより夏は外気温を遮断し室内を涼しくし、冬は暖かい室内を提供出来るのではと確信しております。そしてこの桟木工法により光熱費の削減にも繋がる事と思います。

木工事:桟木の上に下地合板12mmを打っていきます。

次に3の板金工事です。

実はこの板金工事が一番大事な所なのです。雨が降ると全ての雨が樋に入ると思われていると思うのですが実は違うのです!!

皆さん雨が全て雨樋に入っていると思われがちなのですが、特にシトシトと降る雨の場合、軒先に雨が巻き込んで建物内に侵入するのです。

この雨水の浸入を防ぐ為にも軒先の水切り板金と言う施工が大切です。もし良ければあなたの今住まわれているご自宅の軒先に水切り板金が付いているか見てください。大切なご自宅、特に目に見えない部分にこだわりの施工をする、そして自宅を長持ちさせる為の板金処理なのです。

こちらの写真は軒先の水切り板金です。

屋根から流れた雨が樋に全て入らずに内側に巻き込んで軒天に雨染みが出来ています。要するに建物に雨が侵入しているのです!!

軒先の水切り板金:軒先に雨が巻き込んで建物内に侵入した跡
軒先の水切り板金

こちらの写真はケラバ水切り板金の写真です。

ケラバの部分、ここも大事な所で横なぐりの雨が降ってきたとき建物に雨が浸入します。ケラバもキッチリとL型のケラバ化粧水切板金をします。

軒先の水切り板金:軒先に雨が巻き込んで建物内に侵入した跡
軒先の水切り板金:軒先に雨が巻き込んで建物内に侵入した跡
軒先の水切り板金:L型の水切り板金で雨水の侵入を防ぎます。
軒先の水切り板金:L型の水切り板金で雨水の侵入を防ぎます。

こちらの写真はケラバから軒先にかけての雨染みです。

ここもキッチリとL型の水切り板金で雨水の侵入を防ぎます。

ケラバから軒先にかけての雨染み
L型の水切り板金で雨水の侵入を防ぎます。

続いて、ケラバ捨て水切り板金です。

地瓦を葺いた後、ケラバ瓦を地瓦にかぶせる様に葺いて行きますが、台風や横なぐりの雨などで継ぎ目から万が一水が入った場合の為に、下の写真の様に捨水切り板金をします。ですから全周を板金で巻いて、更にケラバには二重の板金をします。そうする事によって雨水を建物に一切入れない屋根工事を施工するのです。

ケラバ捨て水切り板金
ケラバ捨て水切り板金
ケラバ捨て水切り板金
ケラバ捨て水切り板金

次に4の雨樋工事です。

降った雨のほとんどが集まるところ!ここも屋根の一部で大事な所です。現状の雨樋はほとんどが塩ビの雨樋だと思いますが、塩ビだと日差しなどで10年もすれば、変形し勾配が逆になり雨水が溢れてしまう事も多々ありますが、当社は標準として軒樋はパナソニックのシビルスケアPC50を使用します。中に金属が入っているので変形しにくく耐久性にも大変優れた雨樋です。パナソニックのシビルスケアの雨樋には何種類かのサイズが有り施工先のお宅に合わせて樋を使い分けています。

雨樋の施工方法として、通常軒先にビスで雨樋受けの金具を打ち込んで設置しますが、それだと軒先が傷んでビスが浮き前に垂れ下がったりしますが、こちらの写真の様に当社では吊り子式の金具で雨樋を施工しますので、そういう心配もありません。

雨樋工事:吊り子式の金具で雨樋を施工
雨樋工事:吊り子式の金具で雨樋を施工

最後に5の瓦工事です。

このFRP瓦も日本瓦と同じように使う場所により役物と言いますが種類があります。

まず全面に地瓦、そして雨樋の所は軒先瓦、雨樋の無い所をケラバといいます。ここにはケラバ瓦、屋根の一番上を棟といいますがここに棟瓦、そして棟の両端に巴瓦を使います。以上が当社で施工する標準的な和瓦の葺き替え工事です。

瓦工事

葺き替え完成の写真です。

葺き替え完成の写真
葺き替え完成の写真
葺き替え完成の写真
葺き替え完成の写真
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