ペイント一番「作業日記」
サイディング目地のシーリング打ち替えについて解説-東大阪市の塗装工事専門店ペイント一番
サイディング目地のシーリングについて
窯業系サイディング外壁のボード間の目地シーリングの改修について解説します。
サイディング外壁のボード間の目地は、隙間などを埋める止水目的や建物の捻じれ、振動から守る緩衝材として機能しています。
以上の事から、サイディング目地は、ワーキングジョイントと言われる位に動きの激しい所で、外壁塗装時のシーリング改修では、出来るだけ経年劣化したシーリングは撤去した上で、高耐久性で低モジュラスのシーリング材で施工する事が基本になります。
増し打ち工法とは
シーリングの増し打ち工法とは、現況の経年劣化したシーリング材の上に新しくシーリングを施工する方法で、これでは十分な厚みを確保できない為、早期に剥離や破断などの不具合が出ます。
増し打ち施工の場合、シーリング材の厚みは1mm程度もつかない場合もあり、通常幅10mmで厚みが8~10mm程度必要とされる充填量に対してあまりにも少ないため、弊社ではお勧めしていない施工方法です。
打ち替え工法とは
増し打ち工法に対して打ち替え工法とは、現況の古いシーリング材をカッターなどで切り込みを入れ撤去して、新しくシーリング材を充填して仕上げる工法で、現況の目地幅通りのシーリング材を確保できます。
新築時の目地充填量不足


建売住宅のサイディング目地で、新築時に材料を節約するために必要のないバックアップ材で、嵩上げして施工している場合があります。
先ほども書いたように通常目地のシーリングは、幅10mmで厚みが8~10mm程度必要ですが、この嵩上げ工法では厚みがせいぜい2mm程度しかない為、紫外線にやられたシーリング材が粉状になり下に落ちていました。
この場合現況の古いシーリング材とバックアップ材を撤去して、十分な厚みを確保して施工します。
目地からの雨漏り


サイディング目地はワーキングジョイントと言われる位に動きの激しい所で、写真のようにシーリングの経年劣化から硬化し欠落すると雨水が建物内部に入り込みます。
通常透湿性防水シートがあり部屋内に雨水はなかなか入り込みませんが、長年放置すると写真のようになります。
ハットジョイナーの腐食


目地のハットジョイナーの錆による腐食です。
シーリングの経年劣化を放置すると、このようにハットジョイナーの腐食の原因になります。
ハットジョイナーはシーリングを2面接着で仕上げる為の重要な部材になり、腐食で使用できないとサイディングの張り直す必要があります。
ボンドブレーカー
経年劣化が酷い場合、シーリング材と一緒にボンドブレーカーも一緒に剥離する場合があるため、この場合は、シーリング充填前に必ずボンドブレーカを貼ります。
ボンドブレーカーは、2面接着で仕上げるのに必要な工程になります。
エアコン化粧カバー脱着


シーリング目地に干渉しているエアコン化粧カバーなどは、このままではこの部分のシーリングが古いままになる為、脱着して施工します。