外壁塗装
大阪市大正区でALCの外壁塗装、屋上防水工事-ペイント一番
大阪市大正区で戸建て住宅のALC外壁塗装工事、屋上防水工事の施工手順を、写真などをふんだんに用いてひとつづつ解説してい行きます。
ALC外壁のメリットはコンクリートの約1/4と軽量で、多孔質で内部に細かな気泡が多重に入っており、この気泡が外部からの熱を緩和し高い断熱性を実現します。逆にデメリットとしてプレート幅が610mmでボードの目地が多く、目地の経年劣化によるヒビや、目地付近のクラックから雨水が侵入し、雨漏れにつながる場合があります。又、ALC外壁にはサイディング外壁やモルタル外壁と違い、透湿性の防水シートの様な2次防水が無い為、クラックなどから容易に雨漏れが起きる場合あります。ALC外壁の場合屋根が陸屋根で屋上になっている場合が多いので、今回ALC塗装工事と屋上防水工事の塗装工程を出来るだけ詳しく説明して行きたいと思います。
ALC外壁塗装工事前
下の写真はALC外壁の塗装工事前の写真です。現状外壁及び屋上や外壁からの雨漏れがあり、ボード目地やサッシ廻りのコーキング(シーリング)改修及び、クラックのUカット処理及び爆裂部分の補修を施工後に塗装工事に入る予定です。
ALC外壁の爆裂部補修工事
次の工程は、ALC外壁の爆裂部の補修工事です。サッシ上部から雨水が入りALCが爆裂し、ここが雨漏りの原因だと思われます。膨れた部分は解体し新しく左官で仕上げました。
ALC外壁のUカット補修工事
次の工程は、ALC外壁のひび割れやクラックのUカット補修工事です。大きなクラックは内部までコーキング(シーリング)を充填出来る様に、クラック部にあらかじめディスクサンダーなどでU字に大きく切り込みを入れます。これをUカットやVカットと表現します。Uカット後にプライマー塗布、コーキング(シーリング)の充填、Kモルタルなどで補修というような工程で補修します。
ALC外壁の目地やサッシ廻りのコーキング(シーリング)工事
次の工程は、ALC外壁のボード目地や入り隅、サッシ廻りなどのコーキング(シーリング)部の改修工事になります。ALCのボードの幅は610mmで目地の数が多く、横目地やサッシ廻りなどを含めると1000m近くなる場合がありますが、上でも書きましたがALC外壁は2次防水が無い為コーキング(シーリング)部の劣化から容易に雨漏れが起きる場合があり、コーキング(シーリング)施工部は全て改修します
ALC(パワーボード)外壁のコーキング(シーリング)改修工事
下の写真は他の戸建て住宅の施工写真です。施工箇所に養生テープが張ってあるので、どれくらい施工箇所があるのかわかりやすいと思います。ALC(パワーボード)外壁のコーキング(シーリング)改修は大変重要な工程になります。工事金額を少しでも安くするために、コーキング(シーリング)改修工事を省いたり、実際よりも少ないメーター数の見積書を提出する施工店もあると聞きます。足場を組み外壁全体を改修する場合、出来れば施工箇所全てを改修するのが望ましいです。
ALC外壁の補修部にカチオンシーラー塗布
次の工程は、ALC外壁の補修部分にカチオンシーラー塗布です。補修部のモルタル部は無塗装の為、塗料が吸い込み上塗り塗料の密着不良が起きないように、あらかじめ密着性を高める為に1工程多く塗装します。
ALC外壁の下塗り塗装工事
次の工程は、ALC外壁の下塗り塗装工事です。今回下塗り塗装にはSK化研の「水性ソフトサーフSG」を塗装しています。水性ソフトサーフSGは微弾性で微細なひび割れなどはカバー出来、良好な仕上がり感が得られます。
ALC外壁の中塗り・上塗り塗装工事
次の工程は、ALC外壁の中塗り・上塗り塗装工事になります。中塗りと上塗り塗装工事には、SK化研の「エスケープレミアムシリコン」を塗装しています。エスケープレミアムシリコンは表面を高緻密無機シールド層と高緻密有機シールド層でダブルガードする事により、ラジカルの発生を抑制します。又、超耐候形特殊ハイブリッドシリコン樹脂は劣化因子を捕捉し、塗膜の劣化を抑制します。
付帯部の塗装工事
次の工程は、付帯部の塗装工事になります。ベランダの上裏には日本ペイントと「水性ケンエース」を塗装それ以外のベランダ笠木、雨樋、パイプ類、その他鉄部は下塗り塗装後に、日本ペイントの「1液ファインシリコンセラUV」を塗装しています。
サッシ面台のコーキング(シーリング)
ALC外壁のサッシには必ず面台があり、そのままではビスが丸見えになっています。こちらのコーキング(シーリングも)経年劣化でボロボロになっています。面台のコーキング(シーリング)は打ち替えで処理します。
下の写真は、面台部分のコーキング(シーリング)が無くなり、ビス頭が丸見えになっています。面台部は変性シリコンで打ち替えます
ALC外壁塗装工事完工
下の写真はALC外壁塗装工事の完工写真です。ALC外壁については下のリンク先をぜひご参考にして下さい。
屋上防水工事施工前
屋上の防水工事の施工前の現況写真です。以前屋上で家庭菜園をしていた時のブロックが当時のまま残り、立ち上がりとブロックの間に雨水が溜まっていたり、手摺や笠木が錆びて雨が入り込むような状態です。又、排水ドレンからも雨漏れが起きていました。今回施工する屋上防水は、ウレタン塗膜防水通気緩衝工法です。順次施工防水工事の施工手順を下記に記していきます。
屋上のブロック解体工事
次の工程は、屋上のブロック解体工事です。屋上の立ち上がりとコンクリートブロックの隙間やコンクリートブロックの空洞部分に雨水が溜まり、雨漏れの原因になっているコンクリートブロックを解体します。
屋上の手摺り・笠木解体工事
次の工程は、屋上の手摺り・笠木解体工事です。鉄製の手摺り・笠木は、錆びて穴が開くと、いくらキッチリと塗装をしたとしても、そこから雨水が侵入します。通常、工事に入る時には鉄の手摺りや笠木は錆びて穴が開いている場合がほとんどです。ご予算の都合も当然あると思いますが、雨漏れをキッチリと止めるのであれば、この機会にアルミの手摺り・笠木に交換するのが望ましいです。今回屋上の防水工事前に解体し、防水工事後に新設しています。
防水施工面の下地調整
次の工程は、防水施工面の下地調整です。脆弱な旧塗膜やシンダーコンクリートのプラスチック目地を撤去し、施工出来る状態にします。
笠木補修工事
次の工程は、笠木補修工事です。金属製の笠木撤去後の笠木を見るとひび割れがひどく、アルミの笠木に交換後も吹き降りの雨で雨水が入り込む可能性がある為、こちらもキッチリと防水を施工します。下の写真はプライマー塗布・ひび割れにコーキング充填・ウレタン防水施工中の写真です。
カチオンフィラー塗布工事
次の工程は、防水施工面のカチオンフィーラーの塗布工事です。防水施工面の平場・立ち上がり共にカチオンフィラーをペースト状にしたものを塗布します。これで平場の凹凸を無くしこの後施工する通気緩衝シートの密着不良や破れなどのトラブルを防ぎます。
通気緩衝シート工事
次の工程は、通気緩衝シート工事です。プライマー塗布後に、平場に通気緩衝シートを張り込みます。下から上がって来た湿気がこの通気緩衝シートを伝って脱気筒から排出されます。又、建物の揺れなどで発生するクラックから防水層を守ってくれます。
脱気筒設置工事
次の工程は、脱気筒の設置工事です。通気緩衝シートを伝ってこの脱気筒から湿気が排出される為、防水層の浮きの発生を抑えます。
改修用ドレン改修工事
次の工程は、改修用ドレンの改修工事です。屋上やベランダで雨漏れの原因で最も多いのがこの排水ドレンです。地震の揺れなどの原因で、塩ビ管とモルタル外壁の接合部に隙間が出来、塩ビ管に流れ込まないといけない雨水が隙間に流れ込み、建物内部に流れ込む事で雨漏れを起こします。下の写真は鉛の改修用ドレンを、既存のドレンに入れ込みメッシュシートで縁を補強している写真です。改修用ドレンを施工する事で、今後排水口からの雨漏れの心配はほぼ無くなります。
1回目の立ち上がりウレタン防水工事
次の工程は、1回目のウレタン立ち上がり防水工事です。立ち上がりや平場との入り隅部分を、メッシュシート張り込むことで補強し、ウレタン防水を塗布します。この工程を2回繰り返します。
1回目の平場ウレタン防水工事
次の工程は、1回目の平場ウレタン防水工事です。ウレタンをタップリと流し込み、厚みを付けます。こちらの工程も2回繰り返します。
2回目の立ち上がりウレタン防水工事
次の工程は、2回目のウレタン立ち上がり防水工事です。立ち上がりに塗布するウレタンは、立ち上がり専用で粘度の高い材料と平場用の材料を1:1で撹拌し、垂直面に塗布しても垂れ落ちないようにして塗布します。
2回目の平場ウレタン防水工事
次の工程は、2回目のウレタン平場防水工事です。1回目と同じように2回目もタップリとウレタンを流し込み、厚みを付けて塗布します。
屋上防水トップ塗装工事
次の工程は、屋上防水のトップ塗装工事です。ウレタンは紫外線に弱い為、最後にトップ塗装でウレタンを紫外線から保護します。以上が10年保証書を提出できる屋上防水工事の工程になります。状態によりますが、基本的にはトップ塗装は5年で1度の塗り替えが推奨されています。
屋上のウレタン塗膜防水通気緩衝工法の完工
下の写真は、屋上のウレタン塗膜防水通気緩衝工法の完工写真になります。アルミ製の手摺り・笠木を取り付けや防水工事も綺麗に仕上がり、施主様にも大変喜んで頂きました。